研究課題
本研究は、事前復興の概念と参加型まちづくり技術を用いて、地域に暮らす災害時要援護者(特に障がい者)の避難・避難生活・復興という各フェーズの支援計画を事前に立案・策定するための、市民参画のプロセス・デザイン手法の開発を目ざした。そのなかでも、第一段階として、災害発生から避難所等の避難生活の期間について、神戸市兵庫区での実践研究を行った。災害時に住民による避難所の運営に関して,障がい者と地域コミュニティ・専門家・行政等が協働するイマジネーションスキルを向上させるためのトレーニングプログラムを企画・実践し,そのプログラムの効果と課題をCBRの戦略の考え方を用いた訓練のプログラムの試行と参加者の評価に関する調査を行い,それらをCBRの戦略のなかで重要とされる事項を参考にしながら分析した.その結果は次のとおりである.(1) 当事者・支援者の学習効果 1)障がい者の多次元的な役割を果たすことにより当事者のトレーニング効果やモチベーションの向上がみられた.2)障がい者のなかでも社会的なつながりが薄い層の参加を促進できた.(2) 地域コミュニティにとっての効果 1)日常的に障がい者と接しない地域コミュニティの人々が,障がい者への具体的な接し方や災害時の対応に関するイマジネーション力を向上させ身近な存在に感じることができるようになった.2)当事者や地域と行政の役割分担が具体化した.(3) 行政にとっての効果 1)被災した当事者の意見(経済的なコストが小さくても障がい者にとって効果的な設備整備,限られた人的資源や空間を有効活用するための利用者の優先順位のつけかた等)について議論し,具体的なアイディアを抽出することができた.2)多様な障がい種別の当事者と地域コミュニティ・専門家・行政が議論するための場のつくり方やコミュニケーションを支援するための技術や配慮すべき点について整理することができた.
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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