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2010 年度 実績報告書

乱流による時空間変動を考慮した数値モデルによる複雑地形上での吹雪災害の危険度評価

研究課題

研究課題/領域番号 22710179
研究機関独立行政法人防災科学技術研究所

研究代表者

根本 征樹  独立行政法人防災科学技術研究所, 雪氷防災研究センター新庄支所, 主任研究員 (30425516)

キーワード雪氷学 / 吹雪 / 乱流 / LES / 数値流体力学
研究概要

吹雪による視程悪化や吹きだまり・雪庇の発生は,冬季間の交通障害や雪崩発生の原因となることから、その予測と制御は重要な課題である。これまでの研究により、時間平均的な場における吹雪の構造はかなりの部分が明らかにされた。しかし、本来、吹雪は大気乱流による激しい変動を伴う現象であり、交通事故の主因とされる視程の突発的変動などを論じるにあたっては、従来の時間平均化された情報から脱却し、乱流による三次元の時空間変動を考慮した現象解明が不可欠となる。以上を踏まえ、本研究では、乱流現象の非定常計算に優れるラージ・エディ・シミュレーション(LES)を用い、吹雪の時間・空間変動特性の数値計算を行なう。LESによる吹雪解析に先立ち、時間平均乱流モデル(RANS)を用いた計算により、吹雪濃度分布計算重要なパラメータである吹雪粒子落下速度の適切値の同定を行った。その結果、吹雪浮遊層の濃度鉛直分布を適切に表現するには、落下速度は既存値(0.5m/s)より小さい0.2m/sとすべきことを明らかにした。次に、一様水平面を仮定した吹雪のLES計算により、水平・鉛直風速と吹雪空間濃度の時間変化を計算した結果、吹雪空間濃度は風速変動に伴い激しく変動するが、10秒程度の周期を持つ変動が顕著であることがわかった。任意高度の水平面上における吹雪空間濃度の瞬間値も場所により大きく異なり、また濃度の変動パターンについては、1m以上の高度差がある場合、目立った鉛直相関は見られない。一般に大気境界層において、乱流変動の空間相関は高度差の増加とともに急激に減少するが、計算された空間濃度分布についても同様の傾向が見られた。その他、野外観測、風洞実験により吹雪濃度の変動、防雪柵周辺の吹きだまり分布を実測し、モデルの検証データを取得した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2010

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 吹雪空間濃度および吹きだまり量の粒径依存性に関する数値実験2010

    • 著者名/発表者名
      根本征樹
    • 学会等名
      日本雪氷学会
    • 発表場所
      東京エレクトロンホール宮城(仙台市)
    • 年月日
      2010-09-27

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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