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2012 年度 実績報告書

水利施設の導入におけるジェンダー障壁の定量評価と計画方法論の構築

研究課題

研究課題/領域番号 22710254
研究機関長崎大学

研究代表者

坂本 麻衣子  長崎大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (50431474)

研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2013-03-31
キーワード水資源 / 国際協力 / 貧困 / ジェンダー / 地域研究 / 公衆衛生
研究概要

地下水のヒ素汚染が問題となっているバングラデシュとインドのウエスト・ベンガル州において,地域に根ざした持続可能な水利施設導入の計画方法論を構築することを目的として研究を進めた.研究期間において,達成されたことは以下の通りである.
1) 外部機関の介入の度合いが女性の水資源選択行動に影響を与える要因を,アンケート調査および統計分析(共分散構造分析)を用いて明らかにした.
2) 離散選択モデルを用いて,インドとバングラデシュの対象地域ごとの水資源選択行動モデルを作成した.この際,村落空間をメッシュで分割し,Space Syntax理論を用いて,このメッシュごとの視認性を解析し,これをモデルの変数として用いた.これより,ヒ素のリスク回避に対して,心理的文化的な要素(水汲みをする役割を担う女性が人の目にさらされたくないと思う心理障壁)がどのように影響を及ぼしているか,またその地域差について明らかにした.
3) アンケート調査から,対象地域の社会ネットワークを同定し,これにより表現される社会集団の関係が個々人の水資源選択行動に及ぼす影響を明らかにした.
4) 現地の飲料水ヒ素汚染問題解決のために,有効と考えられる代替水源のタイプと設置場所,導入後の維持管理のためのコミュニティの所属分類,および代替技術の利用を持続的に行ってもらうために必要な意識啓発に資するワークショップの開催方針などを,仮説という形で明らかにした.現在は,これに基づいた計画で実際にインドの対象地域に水利施設を建設し,仮説を検証しようとしている.ここで仮説が検証され,導入した水利施設が住民の共同管理のもとで持続可能的に利用されていることが示されれば,当該の計画方法論が他地域でも機能する可能性があり,より効果的効率的な開発援助に資する研究成果となり得ると考えられる.

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2012

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 意識啓発活動による主体的な環境改善意識の変容に関する定量分析-ベンガル地域の飲料水ヒ素汚染問題を事例に-2012

    • 著者名/発表者名
      坂本麻衣子
    • 雑誌名

      国際開発研究

      巻: Vol. 21, No. 1/2 ページ: 103-114

    • 査読あり
  • [学会発表] ベンガル地域の飲料水ヒ素汚染問題における水源選択行動と社会ネットワークの関連分析2012

    • 著者名/発表者名
      坂本麻衣子
    • 学会等名
      第23回国際開発学会全国大会
    • 発表場所
      神戸
    • 年月日
      20121130-20121202

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公開日: 2014-07-24  

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