本研究は、男性ケアワーカーのキャリア形成と影響要因に関する縦断的調査研究である。追跡期間は6~8年。調査方法は半構造化面接法を用い、グラウンデッド・セオリー法を参考に分析した。結果、ケアワーカーの多くは、資格取得や他職種(相談員、介護支援専門員等)の経験により自己を成長させるキャリアを選択しており、職場組織内のキャリア支援は資格取得や定期的な研修にほぼ限定されている現状が明らかにされた。また、役割モデルやメンターの存在はケアワーカーの職務意識を安定させ、キャリア形成への満足感に影響する傾向がみられた。
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