1 基礎文献研究 本研究はヘーゲルおよびドイツ観念論哲学にかかわる以下のような基礎的な文献研究が中心になる。 (1)論文「ヘーゲル哲学における生と死の概念について―論理学における「生命の矛盾」を基盤として ―」(宇都宮大学教育学部紀要第63号 第1部 pp.103‐116 2013年3月):「生」および「死」は、伝統的にも、哲学的・倫理的な問題のキーワードであるが、非常に多義的な概念であり、用いられる文脈も幅広い。今回の発表は、生命倫理問題を考えていくうえでの、基礎づけ的な視点から、ヘーゲル哲学における両概念の整理を試みたものである。2 社会倫理問題への実践的連携 以上の基礎的な文献研究を踏まえ、その成果を実践的なフィールドに換言した成果は、主として以下のものになる。(1)平成24年度 自治医科大学附属病院治験審査委員会活動:新薬開発のための臨床試験について、その科学的・倫理的妥当性について審査する(2)平成24年度 花王株式会社研究倫理審査委員会活動:生物科学基礎研究について、その科学的・倫理的妥当性について審査する (3)平成24年度 宇都宮大学教育学部附属小学校 道徳教育研究部会:小学校における道徳の授業について、その方法・内容について検討する研究会。
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