平成25年度はアテネにて開催されたXXIII World Congress of Philosophyにて英語で学会発表を成し遂げ、東北大で後期水戸学の学会発表も終えることが出来た。また、茨城県立歴史館と京都大学附属図書館、東北大学附属図書館にて後期水戸学の資料調査を遂行した。初めての欧州単独行であったが、日本思想史と日本文化論を考える上で重要な知見を得て帰国した。欧州では地域により近代化の進展が比較的緩やかな国もあり、改めて近代化とは何であったか再検討を迫られた次第である。近世日本思想史が明治以後何を日本と日本人に残したか、後期水戸学を中心に考察を深めた一年となった。また日本思想史への関心を国内国外の双方で高めるべく情報発信を充実させる事が急務であると痛感した年度であった。以上を持って平成25年度の報告とする次第である。
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