研究課題
若手研究(B)
新井白石の『鬼神論』を他の儒者と比較し、彼の著書において展開された怪異現象に対する詳細な分析と類型化の作業が宗教政策上の問題意識から出発したものであることを浮き彫りにした。白石の活躍した時期は、幕府の宗教政策が既存の教団および宗教組織に対する統制から民間の組織的行動全般に渡る治安維持へと方向転換を測った時期と軌を一にする。白石は『鬼神論』を執筆する過程で多様な信仰形態への関心を深め、秩序の維持を進める上での指標を作ったと想定される必要がある。
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