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2011 年度 実績報告書

手工芸品のルネッサンスと実践 東南アジア マイクロインダストリー経営学

研究課題

研究課題/領域番号 22720060
研究機関大阪大学

研究代表者

石高 真吾  大阪大学, グローバルコラボレーションセンター, 特任助教 (70511799)

キーワードマイクロインダストリー / 伝統の復興 / 手工芸品 / 持続可能なビジネスモデル / OTOP(一村一品運動) / 東南アジア / 手織物
研究概要

本年度は、8月にシンガポールプラナカン美術館にて、移民と現地の女性の婚姻によるクレオール文化の物質文化の情報の収集。その衣裳のリプロダクション請負先との伝統的なデザインの復元について情報収集。タイの東北部の村落にて、タイシルクの工房を現地人と共同経営し、シンガポールで販売しているI San Galleryに経営面でのインタビューを行う。9月から10月にはロンドンV&A博物館で同博物館収蔵品により19世紀収集当時新品によって、制作年代の特定が比較的可能であった。デザイン面ではビルマ、ラオス、タイの織物は19世紀とほとんど変化がなく、またテクニック的にも、技巧の優劣はあれど継承されているということが確認できた。12月に東南アジア学会にて、中間報告を行った。今までの調査地における手工芸品の産業と市場経済の浸透度の関係を提示し、それぞれに相応しい、経営モデルを提示した。会場よりは、より経営面の抽象的なモデルに特化して発表をまとめるほうがいいという有益な意見を頂いた。1月には、チェンマイ県のResearch and Training Center for Religio-Cultural Communityにて山地民の伝統文化の保存と研修について情報を得る。その後同県メージェム地区にて、ジョック織り組合・人間国宝を計13か所回り、ジョック織りのマイクロインダストリーについての情報を得る。同じメージェム地区でも、協同組合が単に頼母子講になっているところと、協同組合が伝統文化継承の場となっている2タイプがあることが分かった。2月に、ラオスホアパン県県都サムヌア郡とサムターイ郡で調査を行った。サムターイ周辺の赤タイ族の村落17か所で流通経路及び生産形態について聴き取り調査をおこなう。明らかになったことは、サムターイに近い村ほど、自前で機織りを行い、仲買人が家まで買いに来るので収入が多いということであった。逆交通の不便な村落の織り手は、問屋制手工業による、工賃のみの生産形態が目立ち、収入が少ないことが明らかになった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

フィールド候補地のうち一つがが政情不安の為、立ち入りできなくなったものの、他の地域に振り替えることで、マイクロインダストリー経営の新たなモデルを発見できたため。

今後の研究の推進方策

24年度には、6月下旬の日本文化人類学会第46回研究大会にて研究の途中までで明らかになったマイクロインダストリービジネスモデルの構想を発表する。また、同年度8月には、主にタイにて追加調査を行い、その後『文化人類学』誌を主とする論文投稿を行い、成果の公開を目指す。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2011

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 成功する伝統工芸品ビジネス東南アジア手工芸品マイクロインダストリー経営論2011

    • 著者名/発表者名
      石高真吾
    • 学会等名
      東南アジア学会第86回研究大会
    • 発表場所
      東海大学高輪キャンパス
    • 年月日
      2011-12-03

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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