本研究の目的は、植民地期朝鮮(1910-1945)で刊行された日本語分学資料の所蔵調査とデータベース化である。本年度は、データベースの新たな構築と、それらに基づいた研究成果発表を行った。 1、昨年収集した資料のデジタル化と公開 昨年度調査した立命館大学・白楊荘文庫の図書をデジタル撮影し、その中で公開可能な資料についてはデータベースを通して閲覧可能にした。同様に雑誌についても、一部をデジタル化、Web公開を行った。またこれらのデータベースを、立命館大学アート・リサーチセンターの協力を得て、同センターの「立命館大学所蔵貴重書アーカイブ 日本文学・芸術篇」(http://www.arc.ritsumei.ac.jp/lib/rarebook/)と連携させ、同ブログ上で資料の解説・解題を行った。 2、国内資料の調査収集 国内では『朝鮮芸術雑誌』など貴重資料を購入し、デジタル画像を作製した。また立命館大学・国際平和ミュージアム所蔵の朝鮮絵葉書をデジタル画像化し、目録を作成した。 3、データベース公開・研究会を含む研究環境の整備 GCOE「日本文化デジタル・ヒューマニティーズ拠点」(立命館大学)と連携して、2012年1月にシンポジウム「「外地」文学への射程」を開催。これまでの研究活動報告を行い、その意義について述べた。 以上のように、本年度は他研究機関の協力を得ながら、データベース構築と資料のデジタル化を行った点に実績が求められる。
|