(1)昨年に引き続き、歌謡演奏の実技(竪琴演奏)習得及び、現在の教授の状況調査のためにミャンマーに赴いた(9月)。マンダレーのドー・キンメイよりパッピョー歌謡2曲の演奏法を口頭で指導を受けた。9月5日の故ウー・ミィンマウンの命日の演奏会において、ビルマ随一の歌手ドー・イーイータンの歌唱と共に竪琴を演奏した。 (2)故ウー・ミィンマウンが残した手書き楽譜の撮影を行い、本年度は画像にして1000枚ほどの撮影を行った。また、昨年度より取り組んでいる、貝葉文書における歌謡の歌詞の分析を今年度も引き続き行った。 (3)19年度より取り組んできた、古典歌謡の録音資料のデータベース作成を進めた。申請者の所有する録音資料は、1960年代のラジオ放送など、録音資料として最も古い時代のものを含んでおり、現在では入手困難であるものも多い。そのうち約30本のデジタル化と編集を終えた。 (4)2月に出版した著書の原稿をヤンゴン文化大学非常勤教授ウー・トゥンキン氏に事前に送付し、9月に現地に赴いて議論を行い、疑問点の解決や間違いの修正を行った。 (5)著書(22年度科研費出版『ビルマ古典歌謡におけるジャンル形成』大阪大学出版会)の英語翻訳、編集作業を進め、平成24-25年度科研費研究成果公開促進費により2月に大阪大学出版会より出版した(The Formation of Genre in Burmese Classical Songs)。
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