本研究はこれまで随意性が指摘されてきた言語現象を、特に音韻論的な重さ(強勢、イントネーション句や韻律語の数)の観点から分析し、語順の選択において真の随意性は存在しないという仮説の妥当性を検証してきた。平成23年度までは英語の前置詞残留を伴う移動・削除(swiping)と、日英語の動詞句内イディオムを中心にその音韻特性を分析し、平成25年度以降は日英語の Interwoven Dependency Constructionsに注目し、重い要素が文端に移動し、それが文処理を容易にする効果があることを主張した。(平成23年~24年度にかけて、一年間の研究中断あり。)
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