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2013 年度 実績報告書

言語の韻律特性に基づく日本語音声の単語分節方略と発達過程に関する方言間比較研究

研究課題

研究課題/領域番号 22720178
研究機関東京学芸大学

研究代表者

白勢 彩子  東京学芸大学, 教育学部, 講師 (00391988)

研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2014-03-31
キーワード日本語 / 音声言語 / 韻律的特徴 / 単語分節 / 方言比較
研究概要

ことばの韻律的特徴に焦点を当て,日本語連続音声の発話生成および知覚において,アクセント,言語リズムが語境界にどのように関与してあらわれるかについて,言語面接調査および言語心理学的手法により,成人,乳児を対象に単語,文の発話・聴取実験およびコンピュータシミュレーションを行なって,日本語における連続音声中からの単語分節の方略と手がかり,それらの発達過程を明らかとすることを目的として研究を行なった.検討にあたっては,韻律特性の異なる2 地域,共通語の東京地域といわゆる「無アクセント」方言地域で同様の実験を行ない,結果を方言間で比較した.検査語は,音系列が同一で語境界の異なるペア(例:「ふたえにしてくびにまくじゅず」;「二重にして,首に巻く数珠」と「二重にし,手首に巻く数珠」,「おしょくじけん」;「汚職事件」と「お食事券」など)である.
本年度は最終年度にあたり,研究の総括として議論を進めた.検査語のような音系列が同一で語境界の異なるペアは,東京方言地域ではアクセント等の韻律情報により識別でき場合もあるが,無アクセント地域ではアクセントを手がかりとして識別することは不可能である.種々の実験により収集されたデータを分析した結果,総じて,無アクセント地域においては,語境界にあたる音節の継続長が伸長する傾向が強く観察された.また,東京方言でも,アクセント情報に依存して識別できる場合とできない場合とで,音節の伸長が異なる様相が見られた.これらの結果は,音節継続長が語境界の検出に役割を果たしていることを示すものと考えられ,興味深い.従来明瞭とされていない,日本語音声における,連続音声からの単語分節方略に新たな知見を提供する結果である.さらに,発話生成の言語普遍的なモデルに対しても有益な提言となりうると捉えられる.

現在までの達成度 (区分)
理由

25年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

25年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2014 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 知識獲得モデルとしての自己組織化マップー連続音声からの教師なし音素体系の学習ー2014

    • 著者名/発表者名
      宮澤幸希,白勢彩子,馬塚れい子,菊池英明
    • 雑誌名

      知能と情報

      巻: 26-1 ページ: 510-520

    • 査読あり
  • [学会発表] とりたて詞の韻律的特徴ー日本語話し言葉コーパスの分析ー

    • 著者名/発表者名
      チョジョイ,白勢彩子
    • 学会等名
      The 8th International Conference on Practical Linguistics of Japanese
    • 発表場所
      国立国語研究所,東京

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公開日: 2015-05-28  

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