過去3年間の研究(科学研究費補助金若手研究(B)「英語圏語学学校での民族交流と留学成果の国際比較:日本人の個人的留学動機とその影響」)を土台にし、発展させている本研究1年目として、以下の研究を行った。 1.これまでの調査結果(文献調査とその理論的考察も含める)をまとめた論文執筆そして国際ジャーナルへの投稿、採択された論文の最終校正(参考文献チェックなど):現時点(2011年3月下旬)において、国際ジャーナル論文採択2本、投稿中論文2本 2.これまでの調査結果の国際学会での発表、研究2年度での発表を目指しての学会発表応募:現時点(2011年3月下旬)において、国際学会発表1件、発表予定(採択済み)1件 3.研究2年度における研究調査のための文献収集、文献整理として、書籍概観、オンラインアクセス可能論文概観、学会参加等を行った。 上記のうち、1の成果の一例として、日本人英語学習者の間に根強く見られる「白人英語話者」・「標準英語」志向について検証したところ、「世界英語」(World Englishes)研究成果が一般英語学習者に及ぼす影響はまだ限定的であることが明らかとなった。この結果と関連し、日本人学生の「留学生」「外国人」への差別的態度傾向を踏まえた上で、今後の英語イデオロギー研究について提言を行った。 なお、2011年3月下旬に予定していた学会出張、東北関東大震災の影響のため開催そのものが中止となったため、所属機関からの通知に従い、その予算は繰越はせず文部科学省に返却することとした。
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