• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2011 年度 実績報告書

日本人英語学習者のコロケーション知識の保持と運用に関する基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 22720213
研究機関広島大学

研究代表者

阪上 辰也  広島大学, 外国語教育研究センター, 特任講師 (60512621)

キーワードコロケーション / 第二言語習得 / 英語学習者
研究概要

本研究は,日本人英語学習者の産出単位を分析可能にする新たな学習者コーパスの構築により,日本人英語学習がどのような言語単位でコロケーション知識を保持し,また,運用しているのかを明らかにすることを目的としている。この研究課題に取り組むため,本年度は,以下のような研究計画を遂行した。
日本人英語学習者17名(習熟度は中級程度)に対し,昨年度設定した「学校教育(School Education)」というテーマを与え,60分間で作文を書いてもらい,作文過程のデータを収集した。なお,昨年度使用した記録システムに改善点が見つかったため,新たなシステムを再構築している。
収集したデータから1人あたり平均して約335語の作文データが得られ,作文の産出過程を分析した結果,90個のコロケーション(2語以上で構成され頻度1以上の表現のみが対象)が抽出された。具体的には,"I think" や "it is"などの表現が挙げられる。加えて,作文「結果」のデータと作文「過程」のデータそれぞれから抽出されたコロケーションを比較した結果,異なる表現が観察された。言い換えれば,作文結果から得られるコロケーションは,あくまで頻度が高い表現であったということであり,まとまりとして処理されているかについての十分な証拠を与えるものではないということである。したがって,まとまりとして処理され得る表現を抽出するには,本研究で用いたような,より直接的な手段を用いて作文過程を分析する必要があると言える。
結果として,日本人英語学習者は,コロケーション知識を保持しているものの,その運用は決して流暢に行えるわけではないということが分かった。なお,2011年9月にベルギーで開催された学習者コーパス研究に関する国際会議にて,上記の成果を報告した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2011 その他

すべて 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [学会発表] A new learner corpus for SLA research : Dynamic Corpus of English Learners2011

    • 著者名/発表者名
      阪上辰也, 杉浦正利
    • 学会等名
      Learner Corpus Research 2011
    • 発表場所
      the University of Louvain(ベルギー)
    • 年月日
      2011-09-17
  • [備考]

    • URL

      http://lab.sakaue.info/wiki.cgi/StKaken2010

URL: 

公開日: 2013-06-26  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi