本研究では、大学におけるディベートを中心としたプロジェクト型英語授業における到達目標を基にしたガイドラインを開発する。この到達目標は、同タイプの授業を通して養成したい/される具体的な能力を文章化したもの(「…の根拠の弱さを一定の条件で指摘出来る」等)であり、学生・教員の(自己調整)チェック・リストになり得るものである。 最終年度は、主に、学生へのアンケートを通して、到達目標の完成を試みた。チェック事項としては、できるだけ、英語の授業に関連させることである。 アメリカの、Philosophy 関連の学会(Critical Thinking ディビジョン)に参加し、大学授業内における、プロジェクト、ディベート等の進め方、および到達目標などに関しての情報を交換した。そこでは、外国語と第一言語という違いはあるものの、学生の苦手とする領域などを共有することができた(基本的な議論・論証の理解や、立証責任の認識など)。 クリティカル・シンキングのスキル・態度との関連性、およびその組み込み方、そして、大学英語授業という枠においてバランスをとりながら、最終的に、到達目標を作成するに至った。
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