研究概要 |
本研究では,第二言語学習に影響を与える個人差要因のうち,とくに動機づけに焦点をあて,動機づけを高めると想定される指導方法(動機づけ方略)との関連を調査した。近年の動機づけ研究は教室での学習場面そのものを研究の対象とすることを通じて,より具体的な教育的示唆を提示しつつある。しかし,そのような研究成果が実際の指導実践やカリキュラムの改善に十分に活かされるためには,調査の結果を積極的に利用して,その後の教育改善に直接的に役立てる必要がある。そこで,本研究では,学習者の動機づけと動機づけ方略に対する評価を診断的に活用し,その後の指導実践の改善を目指した。結果として,動機づけが停滞した学習者にも改善が見られるなど,一定の成果が得られた。
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