研究課題
今年度は、普通教室におけるモバイルLMSの構築及び実践を踏まえて、本授業が学習者のskillの向上、意識・動機付けの変化に及ぼす効果、および、本システムに関する評価について、データを整理し、学会等において発表を中心に行った。本システムは、現在多くの教育機関で導入しているCALLシステムとは異なり、手間がかからず、運営も容易であるという利点を確認し、更新を控えるCALLシステムの後継として利用される可能性を示唆するものであることが示された。特に、適切なLMSとの連携によって、教材配布、小テスト、アンケートといった活動を効果的に展開でき、CALL教室のようにデスクトップ使用による教室レイアウトの固定化を避けられるなどといった、教室環境工学における重要な意味合いを与えることが分かった。ただし、PCと比べて計算処理能力が劣るモバイル機器では、ダウンロードに時間を費やすなど、授業中における一斉使用の場面における問題点も上がった。本研究の成果として、学習者が快適に学習を行うためのダウンロード時間に関する指針が得られている。一方、学習者の側からみれば、最近のスマートフォンなどの流行を背景に、モバイル機器に対する敷居が断然と低くなっているようで、使用感に関する印象評価に関する調査では、PCに基づくシステムと比べて操作性や使いやすさにおけるモバイルの大きな特徴が肯定的に受け入れられていることがわかった。本システムを取り入れた授業を実施した結果、伝統的な授業を行った統率群と比べて、Oral Speaking能力や語彙の定着などにおいて有意に向上している点が確かめられた。また、iPod Touchを使用したPeer Assessment活動などの結果、学習者の外国語学習に対する意識はよりコミュ二カティブな方向に変化した点が示された。
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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