研究概要 |
本研究の第三年度にあたる本年度は、現地調査、データベース構築、史資料の解読・分析に重点を置いて調査研究を推進するとともに、これらの過程で得られた成果について、国内外の研究者と意見交換を行い、また国際会議において公表した。 4月28日から5月3日まで中国に出張し、山西大学中国社会史研究中心の研究者と太原およびその周辺の石刻史料・史跡に関する情報を交換し、彼らの協力の下、古交市の東仙洞、盂県の蔵山、陽曲の帖木児塔・文殊院跡において、石刻史料・史跡を調査した。この過程において、本研究課題の核心に関わる石刻史料を実見・調査できたことにより、本研究課題を大きく進めることが可能となった。 また、2月9日から14日までアメリカ合衆国のインディアナ大学において、中央ユーラシア学部の研究者と本研究課題について情報交換・議論を行うとともに、同大学図書館および内陸アジア研究サイナー研究所で関連資料の調査研究を行った。 研究成果の公表としては、これまでに収集した石刻史料の一群について、その情報を整理して目録を完成・公刊したほか、本年度の現地調査で実見した石刻史料に基づく研究成果については、AAS(Association for Asian Studies)の2013年大会(3月21日~24日)のパネル"Collaborating with the World Conquerers: Non-Mongol Officials, Local Elites, and Governing Strategies in the Early Yuan Dynasty"において、"Chaghatai and the Dongxian-dong: Mongol Rulers and Local Society in Taiyuan"と題する研究発表を行った。
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