立石寺の参道の石造文化財の悉皆調査を実施し、約8割近くについて形式や石材の記録と、銘文の解読が終了した。石塔の総数と形式数の把握ができ、特に磨崖供養碑の時期や建立主体の特徴について、その全体像を把握できる段階になった。その成果については『季刊考古学』121号等に公表している。なお、立石寺の石造文化財の特徴を鮮明にするため、比較検討対象となる慈恩寺、出羽三山(羽黒山)、松島瑞巌寺など数か所のフィールドについて調査をおこなった。なお、高所にあり調査困難であった立石寺の磨崖供養碑について、三次元レーザー計測の試行をおこない、良好なデータを取得することができた。
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