研究概要 |
本年度ではラオスの首都ヴィエンチャン近郊の農村地域で住民参加型GISを導入・利用し,村民・現地の研究者とともに継続的・長期的な生活環境・自然環境に関わるデータを取得することを可能にする新しい方法の開発を行った村民の日常生活行動と周辺の環境に関わるデータを長期的に取得し,日~季節などのサイクル的な変化と都市化や開発などによる直線的な変化の両者を継続的に住民自身・現地研究者・申請者の三者で収集・分析を行うことができるしくみを作った. 本年度は平成22年度に検討したシステムについて,それを実際に構築する作業を行った.GPS・PDA・GPS搭載デジタルカメラなど位置情報が記録可能なフィールドツールを利用して,地域の生活環境・自然環境に関するデータの継続的な取得を行う仕組みをつくった.これによって自然環境下での空間的な位置などの記録の正確性を確保したデータを取得することができる.ここでは無線LANによる通信機能,タッチ型デバイスを利用することによって,簡潔に記録・アップロードすることが可能なしくみをつくった.また,同時に電子情報以外のさまざまなデータを記録・電子化する方法についても検討した. また,このような方法が東日本大震災の際に活用されたことから,関連する内容を国際学会において発表し,住民参加型GISにおける新しい取り組みを提示した.
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