調査は、イギリスのロンドンにおける古文書館にて、本研究課題と関係する歴史的資料に関する調査と収集を行った。19世紀から20世紀にかけての資料を閲覧することで、ことに20世紀の植民地時代の正確な情報を得ることができた。 本年度は最終年度ということで、成果公開を中心に行った。具体的には、国内のシンポジウム1件と国際シンポジウム2件を行った。この目的及び研究ネットワークの構築と研究成果の交際的な発信のために、オランダのアムステルダム大学、一橋大学にてオセアニア及び紛争関係の研究者と情報交換とシンポジウムのための打ち合わせを行った。この点は、国際シンポジウム「グローバル化における紛争と宗教的社会運動――オセアニアにおける共生の技法」及び、国際シンポジウム「IDENTIFYING NEW TOPICS IN FIJIAN STUDIES」の形で、生かすことができた。両シンポに関しては、現在その成果をどのようなかたちで出版に結びつけるか、参加者とのあいだで話し合いを行っている。 また、具体的な成果としては、編著1冊(『現代オセアニアの〈紛争〉――脱植民地期以降のフィールドから』)、論文3本、口頭発表10回(内国際シンポ4回、日本の共同研究会など6回)行うことで、成果の公開を行った。それ以外では、フィンランドのヘルシンキ大学にて、オセアニア研究者と打ち合わせを行うことで、将来の共同研究に向けた話し合いを行った。
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