研究課題/領域番号 |
22720341
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研究機関 | 徳島県立博物館 |
研究代表者 |
磯本 宏紀 徳島県立博物館, 人文課, 主任 (50372230)
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キーワード | 漁民移動 / 漁業移住 / 伝播 / 「アワ船」 / 民俗学 / 底曳網漁業 |
研究概要 |
平成23年度は、漁民移動、漁業移住の事例調査のため、(1)漁民集団の出身地における現地調査、(2)漁民集団の出漁地における現地調査、(3)雑誌、新聞記事、漁業史関係文書、古写真等文献資料の調査を実施した。 (1)については、以西底曳網漁業による事例として、徳島県美波町西由岐、東由岐における聞き取り調査および石造物調査を実施した。 (2)については、長崎県五島市玉之涌における延縄、底曳網漁業による阿波船団の移住地における聞き取り調査および石造物調査を、長崎県諫早市、佐賀県太良町において潜水器漁業による漁民移動と生業に関する聞き取り調査を、神奈川県三浦市ではマグロ延縄漁など遠洋漁業の基地となった三浦港周辺地域における漁民移住に関する聞き取り調査を行った。 (3)については、日本遠洋底曳網漁業協会等水産関係記念誌や、漁氏集図の山漁地にあたる長崎県、島根県の各市町村史等の文献調査、を実施した。これにもとづき、以西底曳網漁業を総観的に把握することが可能となった。 平成24年度は、(2)漁民集団の出漁地における現地調査に重点をおいて調査を実施し、これまでに確認しえた概要に関して、詳細な検討にたる資料の収集をめざす。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
これまでの調査により把握しえた情報等により、計画よりさらに調査すべき事項、地域が増えたため。
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今後の研究の推進方策 |
これまでどおり、継続的な資料の収集に努める。ただし、これまでに得た資料からそれを総合的に評価することを試み、次年度の漁民移住の類型化に向けての準備作業とする。また、これまでの成果について少しずつ雑誌論文等により公表していく。
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