研究課題/領域番号 |
22730002
|
研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
飯 考行 弘前大学, 人文学部, 准教授 (40367016)
|
キーワード | 法律サービス / 司法・弁護士過疎 / 北日本 / 東日本大震災 / 司法アクセス / 弁護士 / 司法改革 / 法化 |
研究概要 |
以下の調査研究を通じて、東日本大震災の影響を含めた北日本の法律サービスの動向把握に努めた。 ・北日本を中心とする弁護士の職域・業務に関する調査と報告 調査研究の成果のうち、地域司法論を日本法社会学会大会(東京)で、地域に着目した弁護士キャリアをJapanese Studies Association of Australia大会(メルボルン)で、それぞれ報告した。 ・東北地方および北海道の法律サービス現地調査 東日本大震災後の東北地方太平洋沿岸地域の弁護士等の法的対応を現地調査し、地元弁護士の仮設住宅居住者アンケート調査結果を含む成果を人文社会論叢に掲載した。北海道は滝川市を訪問調査した。 ・北日本を中心とする法曹像に関する調査研究 法曹像に関する調査研究を、East Asian Law and Society Conference(韓国)で報告した。 ・北海道および東北の法律サービス調査研究の継続と、次年度実施調査準備 調査票の作成検討作業に着手した。 ・北日本の裁判員裁判の検討と裁判員経験者の犯罪に対する見方に関する調査と報告(随時) 青森地方裁判所で裁判員裁判傍聴を継続し、関連研究会等に参加した。関連文献とデータを交えた研究成果は、国際犯罪学会第16回世界大会(神戸)で報告し、論文執筆を行った(投稿済み、未刊行)。 ・北日本の司法書士業務研究 研究成果を、Law and Association年次大会(カリフォルニア)において報告した。 ・国内外の司法・法曹制度、司法アクセスならびに司法改革の実情に関する文献調査 随時行った。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
北日本の法律サービス関連団体のヒアリング調査と文献研究にもとづいて、同地域の法律サービスに近年生じている変化と、東日本大震災後の東北地方沿岸地域の法的対応の把握に努め、同地域の司法改革の影響と「法化」状況の検討を進めることができた。得られた知見は、国内外の学会等で報告し、批判を仰ぎ、論文執筆に役立てることができた。
|
今後の研究の推進方策 |
今後は、前年度までの研究の知見を、最終年度として総括的な調査研究を重ねて補足拡充し、国内外の学会等での報告を通じて批判を仰ぐことで進展させ、論文化することで、最終年度として本研究課題の成果とりまとめを行う。具体的には、東日本大震災後の法的対応に関する調査と報告、北海道および東北地方の法律サービスに関する調査、北日本の裁判員裁判の検討と報告、北日本の司法書士業務研究、国内外の司法・法曹制度、司法アクセスならびに司法改革の実情に関する研究を通じて、研究を推進することを予定している。
|