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2012 年度 研究成果報告書

日本における内閣制度の形成史に照らした現行内閣制度の再検討

研究課題

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研究課題/領域番号 22730033
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 公法学
研究機関近畿大学

研究代表者

上田 健介  近畿大学, 法務研究科, 教授 (60341046)

研究期間 (年度) 2010 – 2012
キーワード内閣制度 / 行政権 / 内閣総理大臣 / イギリス / 憲法史
研究概要

イギリス、ドイツと比較した場合、日本の首相は、組織上の優位性が明確であるにもかかわらず、運営上の地位が脆弱であることが明らかとなった。また、行政各部との関係では、従来、指揮監督権(憲法 72条)の主体が内閣にあり、閣議決定がなければ「指示」しかできないことが議論の中心であったが、この点はイギリスやドイツの場合と大きな違いはないことが明らかとなった。むしろ、首相には各省の組織編制権がないこと、各省の上級公務員の任命権が内閣レベルに存在しないことこそが日本の特徴であり、いわゆる行政割拠主義の弊害を産み出している原因ではないかと思われる。
憲法が明記する首相の組織上の優位性を、内閣の運営にも反映させて、内閣での政策形成における首相の指導的地位を正面から認めるべきである。また、いわゆる各省割拠主義も、憲法上の根拠があるものではなく、組織編制権や上級公務員の人事権のあり方についても再考するべきであると考えられる。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2013 2012 その他

すべて 図書 (4件) 備考 (1件)

  • [図書] 首相の権限と憲法(仮)2013

    • 著者名/発表者名
      上田健介
    • 総ページ数
      402
    • 出版者
      成文堂
  • [図書] 「議院の議事運営に対する内閣の関与について」曽我部真裕=赤坂幸一編、憲法改革の理念と展開(上巻)2012

    • 著者名/発表者名
      上田健介
    • 総ページ数
      pp. 552-582
    • 出版者
      信山社
  • [図書] イギリスにおける裁判官の弾劾と規律」小谷順子他編、現代アメリカの司法と憲法2012

    • 著者名/発表者名
      上田健介
    • 総ページ数
      pp. 303-314
    • 出版者
      尚学社
  • [図書] 「イギリス」(君塚正臣編、比較憲法2012

    • 著者名/発表者名
      上田健介
    • 総ページ数
      319
    • 出版者
      ミネルヴァ書房
  • [備考] 上田健介のページ

    • URL

      http://www.geocities.co.jp/CollegeLife-Labo/6332/index.htm

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公開日: 2014-08-29  

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