日本では、降水パターンや高度経済成長期に氾濫原の開発が進んだことから水害が多く、稲作などのために夏場の需給調整が難しい。従来、ダムはこれらの問題を解決するための万能薬と考えられてきたが、近年、ダムの社会経済的影響・環境影響・財政的負担が問題となり、ダムに代わる治水対策や渇水調整のための法的手法の開発が喫緊の課題である。本研究は、これらの全ての問題解決を企図していたが、現実には、渇水調整の手法として、1.水融通及び2.地下水の持続的利用及び、3.地表水の利用に伴う生態系への影響の緩和手法について成果を上げた。
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