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2012 年度 実績報告書

郵政民営化の国際比較研究

研究課題

研究課題/領域番号 22730114
研究機関京都大学

研究代表者

南 京兌  京都大学, 法学(政治学)研究科(研究院), 准教授 (50432406)

研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2013-03-31
キーワード分権 / 国際比較 / 民営化
研究概要

民営化(Privatization)という概念は、民間委託や分権といった用語と類似した意味で使われる場合が多い。今年度は民営化と非常に密接に結び付いている分権政策を取り上げ、国際比較研究を行った。その成果を次のように発信した。「地方分権の国際比較―チリ・ボリビア・ペルー・コロンビア・フィリピンの比較分析―」、『法学論叢』、第172、第4・5・6号、385-462頁。
ここでは、なぜ中央政府は自らの権限と財源を地方政府に移譲するのか。どのような条件下で地方分権を推進するのか。分権化のタイミングとスピードは何によって決まるのか。また、ペルーの再集権化はいかに説明できるのかといった問いを発し、単一集権国家・大統領制・人口をコントロールした上、韓国との対比を前提に、チリ・ボリビア・ペルー・コロンビア・フィリピンの5ヶ国を比較分析の対象国と選択した。
5ヶ国の各政権を実証分析した結果、ペルーのトレド政権・コロンビアのベタンクール政権・韓国の盧武鉉政権を除き、仮説は当てはまった。仮説から外れた3つの政権の場合、既存の集権化政策をひっくり返すための手段として分権化を進めた事例もあれば(ペルーのトレド政権)、政権交代の可能性(コロンビアのベタンクール政権)や大統領の信念(韓国の盧武鉉政権)で説明できる事例もある。
5ヶ国のうち、コロンビアを除き、チリ・ボリビア・ペルー・フィリピンの4ヶ国は権威主義体制を経験している。これらの国における政治的分権は民主化のための手段として使われると同時に、政権党の党派的利益を強化する手段としても利用された。これに対し、行財政的分権は民主化の過程と重ならず、政権党が同一党派の地方政府を手助けするための手段であった。全体的に、中央政府の場合は大統領選挙の過程で、地方政府は地方選挙で両方が業績誇示の手段として分権政策をアピールしたのである。

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

研究成果

(1件)

すべて 2012

すべて 雑誌論文

  • [雑誌論文] 「地方分権の国際比較―チリ・ボリビア・ペルー・コロンビア・フィリピンの比較分析―」2012

    • 著者名/発表者名
      南京兌
    • 雑誌名

      『法学論叢』

      巻: 第172巻、第4・5・6号 ページ: 385-462

    • 査読あり

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公開日: 2014-07-24  

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