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2010 年度 実績報告書

ジョンソン政権期のデタントと西側同盟政治:1963-68年

研究課題

研究課題/領域番号 22730134
研究機関一橋大学

研究代表者

青野 利彦  一橋大学, 大学院・法学研究科, 講師 (40507993)

キーワード冷戦 / 同盟 / デタント
研究概要

研究初年度である平成22年度の中心的な課題は、研究基盤となる基礎的な情報の収集であった。先行業績や国内で入手可能な公刊一次史料の収集・分析を行う一方、夏季休暇中に米国で約三週間の史料調査・収集を行った。
ジョンソン大統領図書館(テキサス州)に所蔵されている国家安全保障問題特別補佐官の文書はマイクロフィルムの形で国内でも参照可能である。しかし現地調査でマイクロ公刊後に更なる史料公開が進められていたことを確認し、多くの未見史料を収集することができた。ここでは大統領府の史料、特に本研究課題の主題となるジョンソン政権の対西欧(特に西ドイツ)政策、対ソ政策、軍備管理政策の関連史料を収集した。また米国立公文書館(ワシントンD.C.)では国務省史料の調査を行った。特にケネディ政権からジョンソン政権への移行期(1963年後半から1964年前半)の文書を収集し、ジョンソン政権のデタント政策の背後にあった国際政治認識を解明することに重点を置いた。また同政権の政策体系を明らかにするための補足史料として、軍備管理問題に関する長官級会議関連文書も収集した。
現在は収集史料を基に、ケネディ政権末期からジョンソン政権初期におけるアメリカの対西欧・対ソ・軍備管理政策について分析をすすめている。これら一見異なる領域に属するアメリカの政策が、実際にはどのように相互に関連づけられていたのか、また政権移行によってアメリカのデタント政策がどのように変化したのかが分析の焦点となっている。収集史料が膨大なため依然として明確な結論を出すに至ってはいないが、同盟関係への配慮から対ソ・デタント推進にブレーキをかけられたケネディ期の記憶が残る中、ジョンソン政権が、同盟関係に悪影響を与えることなく対ソ関係改善が可能な交渉領域を模索していたとの仮説を立て、その検証を行っている。23年度以降もさらに史料収集を続け、仮説の精緻化を進めていく予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] "It Is Not Easy for the United States to Carry the Whole Load": Anglo-American Relations during the Berlin Crisis, 1961-1962.2010

    • 著者名/発表者名
      Toshihiko Aono
    • 雑誌名

      Diplomatic History

      巻: Vol.34, No.2 ページ: 325-356

    • 査読あり

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公開日: 2012-07-19  

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