研究課題/領域番号 |
22730141
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
大賀 哲 九州大学, 法学(政治学)研究科(研究院), 准教授 (90445718)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | 東アジア共同体 / 地域主義 / ASEAN |
研究概要 |
本研究は、東アジアの「地域主義」や「地域化」といった規範・言説が、国家だけではなく市民社会において如何に受容され、そうした地域主義秩序において国家と市民社会の関係がどのように位置付けられ得るのかを体系的に考察するものである。とくにトラック別分析を採用し、国家主体としてのトラックI、政府と民間主体の混成組織としてのトラックII、純然たる民間主体としてのトラックIIIを区別し、北東アジア・東南アジア・東アジアのそれぞれにおける地域主義と地域化の認識規範の変容を考察しながら、東アジア地域統合に通底する秩序「規範」を詳らかとした。本年度においてはトラックIIIとの関係において地域主義規範と人権規範との考察に力を注ぎ、それをもとにこれまでの研究成果の取りまとめや成果発表を行なった。本研究年度においては研究が予想以上の進展し、上述のようにこれまでの調査結果をもとに国際会議等で中間成果の報告を行ない、また従来の研究成果を取りまとめて研究書を刊行した(『東アジアにおける国家と市民社会』柏書房。また本研究書の刊行にあたっては研究成果公開促進費の交付を受けた)。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
「研究実績の概要」において示したように、本研究年度においては研究が大いに進展し、国際会議での報告に加えて、これまでの研究成果を日本語及び英語で単著・共著などのかたちで刊行することができ、研究の進捗は当初の計画以上に進んでいると考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
従来の研究期間において、本研究課題であるトラックI、トラックII、トラックIIIの関係を考察してきたが、考察の過程でトラックIとトラックIIIの対立、緊張関係が明らかとなり、なお且つトラックIIIからトラックIに対して数々の政策提言が為され、その中で地域共同体の在り方についてのビジョンが提起されていることが明らかとなった。今後の研究としては、とくにトラックIIとトラックIIIの政策提言活動を詳細に精査し、これらの非国家主体が地域主義について如何なるビジョンを共有しているのかを詳らかとする。
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