時間選好とリスク選好を統合した実験経済学的研究

2012 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 22730156
• 研究種目: 若手研究(B)
• 配分区分: 補助金
• 研究分野: 理論経済学
• 研究機関: 一橋大学
• 研究代表者: 竹内 幹 一橋大学, 大学院・経済学研究科, 准教授 (50509148)
• 研究期間 (年度): 2010 – 2012
• キーワード: 実験経済学 / 行動経済学 / 経済実験 / 時間選好 / リスク選好 / 現在バイアス / 未来バイアス

研究概要

時間選好をリスク選好と独立して推定するために、時間選好を定義するための新しい理論的枠組みを考案し、それを応用してノンパラメトリックな実験手法を開発した。先行研究では理論上不可能であったリスク選好と時間選好とを分離して推計することが、初めて可能になった点が特に貢献として大きい。また、新しい理論をもとに経済実験を行い、先行研究では発見されていなかった「未来バイアス」や逆S字型時間割引関数を発見することができた。

研究成果

• [雑誌論文] The concavity of time discount function: An experimental study (2012)
  • 著者名/発表者名: Kan Takeuchi
  • 雑誌名: Journal of Behavioral Economics and Finance 巻: 5巻 ページ: 2-9
  • DOI: doi:10.11167/jbef.5.2
  • 査読あり
• [雑誌論文] Non-parametric test of time consistency: Present bias and future bias (2011)
  • 著者名/発表者名: Kan Takeuchi
  • 雑誌名: Games and Economic Behavior 巻: 71巻 ページ: 456-478
  • DOI: doi:10.1016/j.geb.2010.05.005
  • 査読あり
• [雑誌論文] John Lin,Yan Chen,Tim Finholt (2010)
  • 著者名/発表者名: Kan Takeuchi
  • 雑誌名: Scheduling with Package Auctions, Experimental Economics 巻: 13巻 ページ: 476-499
  • DOI: doi:10.1007/s10683-010-9252-6
  • 査読あり
• [学会発表] Concavity of Time Discount Function: An Experimental Study (2011)
  • 著者名/発表者名: Kan Takeuchi
  • 学会等名: Asia-Pacific ESA Conference
  • 発表場所: 厦門大学(中国)
  • 年月日: 2011-12-15
• [学会発表] Bidding Behavior in Combinatorial Auctions: An Experimental Study (2011)
  • 著者名/発表者名: Kan Takeuchi
  • 学会等名: 6th Pan Pacific Conference on Game Theory
  • 発表場所: 東京工業大学(東京都)
  • 年月日: 2011-03-02
• [学会発表] 社会科学における実験の意義 (2010)
  • 著者名/発表者名: 竹内幹
  • 学会等名: 実験社会科学2010サマースクール
  • 発表場所: 信州大学(長野県)
  • 年月日: 2010-09-13
• [備考] 監修協力:日本科学未来館企画展「波瀾万丈!おかね道-あなたをうつし出す10の実験」、2012年3月9日-6月24日開催、(東京都)。