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2011 年度 実績報告書

実用可能な非分割財配分メカニズムの設計

研究課題

研究課題/領域番号 22730158
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

坂井 豊貴  慶應義塾大学, 経済学部, 准教授 (50404976)

キーワードメカニズムデザイン / 非分割財 / 社会的選択 / 耐戦略性
研究概要

オークションがその代表だが、非分割財を金銭移転とともに配分する問題のメカニズムデザイン研究において、選好に準線形の仮定を置くことは非常に多い。メカニズムの実用可能性を促進するためには、この仮定を落としたモデルで問題を考えることが重要であり、特にそれを本年度は実行した。その主要成果であるSakai,[T(2012)]"An equity characterization of second price auctions when prefbrences may not be quasilinear"では、準線形でない選好を扱えるオークションルールの設計問題を研究した。特に新しい点は、公平性の概念を満たす設計を考察したことである。メカニズムデザインでは効率性の方が公平性よりも扱われることが多いが、取引におけるフェアネスを考えれば、公平性の意義は効率性に劣るものではない。この論文では、新しい水平的公平性の条件を定義し、その条件・耐戦略性・弱い個人合理性条件を満たすオークションルールが、第二価格オークションの拡張版であると特徴付けた。この拡張版ルールは効率性を満たすので、公平性の条件を用いて効率的なオークションルールの特徴付けを行ったことになる。この定理はオークション環境を超えて、一般の環境における公平性と効率性の間に存在する論理関係を示唆しており、新たな研究の方向を切り開くものである。現在はフィールド代表誌であるReview of Economic Designからポジティブな内容の改訂要求が来ており、改訂作業中にある。また、本年度は関連研究で、分割可能財のケースで実用可能なメカニズムデザインについて論じたSakai,T.and Wakayama,T.(2012)がTheory and Decision誌に公刊された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2012 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Strategy-proofness, tops-only, and the uniform rule2012

    • 著者名/発表者名
      Sakai, T., Wakayama, T.
    • 雑誌名

      Theory and Decision

      巻: 72 ページ: 287-301

    • DOI

      DOI:10.1007/s11238-011-9283-2

    • 査読あり
  • [学会発表] An equity characterization of second price auctions when preferences may not be quasilinear2012

    • 著者名/発表者名
      坂井豊貴
    • 学会等名
      Waseda Conference and Lectures on Game Theory and Mechanism Design : Series II
    • 発表場所
      早稲田大学
    • 年月日
      2012-03-21
  • [備考]

    • URL

      http://www.geocities.jp/toyotaka_sakai/

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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