研究課題/領域番号 |
22730161
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
岡野 芳隆 大阪大学, 社会経済研究所, 特任研究員 (20513120)
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キーワード | 集団行動 / 混合戦略ナッシュ均衡 / 経済学実験 |
研究概要 |
本研究では複数の個人が集団を形成し、互いにコミュニケーションをとりながら到達した意思決定がどのような特徴を持つかを、実験を通じて経済学的に解明することを目的としており、特に「集団形成による正の相乗効果創出の原因解明」「集団行動の経験の持続性の検証」に焦点を絞り検証を行う。本年度は「集団形成による正の相乗効果創出の原因解明」に関連した実験を行った。Okano(2011)(現在、Games and Economic Behaviorから改訂要求が来ており、再投稿済みである)ではO'Neill(1987)で使われているゲームを用いて「集団の行動は個人の行動よりもよりナッシュ均衡と整合的である」という実験結果を得ている。これを受けて、本年度ではRapoport and Boebel(1992)で用いられているゲームを使って同様の実験を行った。これは去年度にも行った実験の追加実験である。このゲームは、O'Neillゲームより複雑なゲームであり、Rapoport and Boebel(1992)の実験結果でも、個人の行動はナッシュ均衡から大きく外れているという結果になっている。このゲームを集団がプレーした時に、ナッシュ均衡と整合的な行動がとれるのかを検証するのが本実験の目的である。この実験を通して、どのようなゲーム(経済的状況)において、集団と個人との間で行動が異なってくるのか、集団の行動がナッシュ均衡と整合的になる経済的状況にはどのような特徴があるのかを明らかにすることができる。現在はこの実験で得られたデータを分析中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
「集団形成による正の相乗効果創出の原因解明」に関連した実験は今年度でデータの収集は完了している。「集団行動の経験の持続性の検証」に関する実験デザインも順調に進んでおり、今年度実験予定である。
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今後の研究の推進方策 |
「集団形成による正の相乗効果創出の原因解明」に関連した実験はデータの収集は完了したので、これの分析をさらに進める。「集団行動の経験の持続性の検証」に関する実験デザインを完了させ、これの実験を行う。
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