この研究は、日本の法科大学院のパフォーマンスや大学院受験生の動向を実証分析すること、そして実証分析を行う際に生じるさまざまな計量経済学上の問題を解決する方法を提案することを目的とする。このレポートでは、研究期間内に学会発表による成果の公開に至った二つの論文の概要について述べる。第一に、各学校の司法試験合格率や合格者数のように、評価すべきアウトカムが効率性の非線形関数で与えられる場合の、効率性分布の推定法である。第二に、動学的な非線形回帰モデルをパネルデータで推定する際の、推定モデルの一般化である。
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