研究課題
企業集積の事例研究や理論研究が数多くある一方で、マイクロな企業のレベルから企業集積の特性や集積効果について、産業横断的に分析した研究は稀有である。約80万社の大規模なデータと高度な地理情報システムを駆使することによって、行政地区や産業レベルに集計した分析ではなく、マイクロな企業のレベルの分析が可能となった。さらに、企業間の取引を含む大規模データは非常にユニークなデータであり、企業集積の外部経済を識別することは初めての試みで、国際的にも注目される研究である。具体的な研究成果は、マイクロ立地データを用いた集積指標から、日本の製造業の集積産業の特定と集積範囲を特定し、査読雑誌へ掲載された。また、企業間取引のネットワーク構造が、産業集積に及ぼす影響を評価し、産業内取引率が高いほど集積傾向があり、ハブ企業がある産業ほど分散傾向にあることが確認された。さらに、マイクロ立地データを用いた集積指標を応用して、取引関係の地理的な広がりを特定するとともに、東日本大震災において、サプライチェーンを通じて、被災地以外の企業においても、どのように被害が広がりうるのかを算出した。
24年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2012
すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (2件)
日本統計学会誌
巻: 第42巻第1号 ページ: 135-144
Journal of the Japanese and International Economies
巻: Volume 26, Issue 2 ページ: 201-220