研究課題
本研究の目的は,健康格差と所得の不平等との関係について,(1)人々の健康度に不平等が観察されるか否かを確認したうえで,(2)社会(集団)全体での所得の不平等度が個人の健康に与える影響と,(3)他者との所得の相対的な差が個人の健康に与える影響とに分けて,それぞれの影響を計量的に明らかにすることである.平成25年度は(3)に関して,高齢者を対象とした大規模パネル調査のマイクロデータを用いた分析(高齢層における所得の不平等度が健康に与える影響)の修正を行った.具体的には,日本の高齢者において絶対所得やその他の個人属性,異質性などをコントロールしても相対的に豊かでない人が不健康になることを指摘した研究について計量モデルに修正が必要になったため,論文の改訂作業を改めて行った.また,(1)に関して,所得との相関が高いとされる職種の違いと高齢者の認知能力の差との関係についての研究を国際コンファレンスで報告し,得られたコメントをもとに論文の修正を行い,査読付き海外学術雑誌に投稿した.さらに,(1)に関連して,職種の違いと高齢者の健康格差の関係の研究論文(平成24年度の研究成果"Is a Blue-collar Job Bad for Your Long-term Health?")の改訂を行い,査読付き国際学術雑誌に投稿した.
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Graduate School and School of Economics, Meisei University, Discussion Paper Series
巻: 27 ページ: 1-37
巻: 28 ページ: 1-29
In Piantadosi, J., Anderssen, R.S. and Boland J. (eds) MODSIM2013, 20th International Congress on Modelling and Simulation
巻: なし ページ: 1263-1269