研究概要 |
企業経営者に対する規律付け機能を分析するため、資料やデータ収集を行うとともに、執筆した論文に関する研究報告も行った。まず、昨年度より資料収集を進めてきた経営者報酬に関する議論をまとめた。近年の経営者報酬に関する開示を進める金融庁の施策に関連し、これまでの研究をまとめた内容となっており、その論文は、証券アナリスト協会の発行する「証券アナリストジャーナル」に掲載されることとなった。7月には、Aisan Finance Associationに参加し、共同研究の論文を報告した。この中で、いくつかのコメントを受けることができ、研究発展の可能性を探るととができた。また、Wilson氏の報告論文(Rose, and Pinfold氏との共同論文)"Is it Market-Discipline or Self-Discipline ? The Risk-Return Relationship in New Zealand Retail Banks"に関する討論者の依頼を受け、同論文にコメントを行った。9月には、Wharton Business Schoolと学術'雑誌が共催するConference and Special CGIR Issue on "Corporate Governance and the Global Financil Crisisに参加し、共同研究め論文を報告した。Wharton Business Schoolでは、他の研究者との打ち合わせも併せて行うなど、大変有意義な時間を過ごせた。10月には、日本経営財務学会・第34回全国大会に参加し、共同研究の論文を報告した。報告論文は、監査役会の分析を行う内容で、いくつかのコメントを受けることができた。11月には、名古屋市立大学経済学部の主催するクラスター研究セミナーに参加し、共同研究の論文を報告した。報告での出張と併せて、共同研究者との研究打ち合わせを行い、今後の研究方針について確認を行った。12月には、村田学術振興財団の研究助成報告書に「企業統治改革と社外取締役の役割に関する検証」というタイトルの研究論文が掲載された。また、3月にはAnnual Meeting of the Midwest Finance Associationに参加し、共同研究の論文を報告した。この中で、討論者より有益なコメントを受けることができた。今後の改訂作業に活用していきたいと考えている。
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