本年度は、引きつづき20世紀前半にモンゴル地域で作成された土地契約文書を分析するために下記のように史料調査を実施した。まず、モンゴル国立中央文書館(ウランバートル市)、およびモンゴル国立図書館(同)において、20世紀初頭のハルハ・モンゴルの土地文書、および契約文書について調査をおこなった。その結果、これらモンゴル国に土地に関する文書が文書館に大量に保管されていることを確認し、その一部を閲覧することができた。 つぎに内モンゴル大学附属図書館(フフホト市)において史料調査をおこなうとともに、同大学蒙古学学院において内モンゴルの土地制度に関する講演をおこない、現地の研究者と意見交換をすることができた。また、これまでの史料調査で得た史料の分析を進め、研究会において、近代モンゴル地域の土地制度、および土地契約文書に関して報告をおこなった。これらの作業に加え、モンゴル近現代史に係わる諸史料を復刻・復刊した。
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