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2010 年度 実績報告書

近代都市の土地投資と不動産経営:三井・三菱における東京所有地の事例研究

研究課題

研究課題/領域番号 22730278
研究機関九州大学

研究代表者

鷲崎 俊太郎  九州大学, 大学院・経済学研究院, 准教授 (50306867)

キーワード近代史 / 日本経史 / 東京 / 土地投資 / 不動産経営 / 三井組 / 地代 / 地価
研究概要

平成22年度には,明治前期に三井組東京両替店・大元方が所有していた町屋敷に関する一次史料を素材として,東京における土地収益性について量的解析を図ることに務めた。とりわけ,本年度に力を入れたのは, (A)三井文庫における一次史料収集とそのデータ入力,および (B)地租改正前後における三井組東京所有地の地番マッチング作業の2点である。
(A)に関しては,地代データとして,(1)「目録精算簿」明治8~12年分(別2413~2417),(2)「明治13~14年上下半季目録精算表」(別2451),(3)「明治15~17年目録計算調表」(別2387-1~5),(4)「地所家屋収支決算表」明治24年(別2387-8),地価データとして(5)「各所有地一覧帳」明治19年(別2366)をはじめとする貴重な史料を三井文庫から提供して頂き,現在,上記(1)~(3)と(5)のデータベース化が終了した。この不動産データベースは,200筆を超える三井組における東京所有地に対して,土地1筆ごとの地代,地租・民費(地方税),営繕費,差配人手数料が毎年上下半季別に把握できるところに,従来とは異なる非常に微視的意義の高いものとして作成されている。
(B)に関しては,東京都公文書館を訪問し,地租改正前後の東京府地図(明治6年作成の沽券地図,明治11年出版の東京全図15区切絵図,明治21年出版の東京実測全図)を見比べながら,同一地所における新旧地番の照らし合わせを行った。非常に難解な作業だったが,同館整理閲覧係・上田ひろや様のご協力により,200筆強の地所のマッチングを達成した。こうした新旧地番を対照できる史料は三井文庫に残されていないため,この成果は同家史料のアーカイブス作業にも貢献できたといえる。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2010 その他

すべて 雑誌論文 (2件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] 日本土地市場史・不動産経営史研究の趨勢と課題-徳川~明治期の都市を中心に~2010

    • 著者名/発表者名
      鷲崎俊太郎
    • 雑誌名

      経済学研究

      巻: 77巻1号 ページ: 121-141

  • [雑誌論文] 鷲崎文三『回顧録』:1876-1930-明治・大正期における鉄道技師の半生-2010

    • 著者名/発表者名
      鷲崎俊太郎
    • 雑誌名

      経済学研究

      巻: 77巻4号 ページ: 109-141

  • [備考]

    • URL

      http://hdl.handle.net/2324/18240

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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