研究課題
若手研究(B)
本研究の焦点は、価値獲得につながる意味的価値の創造にとって重要な意味をもつと考えられる製品開発におけるデザインの実現に関して、デザインと技術の統合マネジメントの要点を明らかにすることにある。主な対象は情報家電産業である。調査方法としては、既存文献の精読、検討とプロダクトデザイナーへのインタビューによる質的データの収集を中心に行った。その結果、デザインと技術の統合マネジメントについて、以下のような知見を得た。まず、デザインと技術の統合の担い手としてデザイナーがよりふさわしいという可能性が示された。これは、統合における関連知識の性質の観点からの推論である。つまり、形式知‐暗黙知という知識の分類によれば、技術よりもデザインの方が暗黙的な要素が多い。デザインを知る者が技術を解し、積極的に技術者とコミュニケーションを取るなど、イニシアチブを握ることがデザインと技術の統合には有意であると考えられる。これらのことは、論文「インハウスデザイナーによるデザインと技術の統合」として発表した。その他の知見に関しては現在 『組織科学』誌に投稿中、 および学内紀要投稿準備中である。
すべて 2012 2010
すべて 雑誌論文 (3件)
香川大学経済論叢
巻: 第85巻, 第1 ・ 2号 ページ: 101-123
映情学技報
巻: Vol.34, No.4 ページ: 7-12
経営学論集 80 集(日本経営学会編)
巻: 80巻 ページ: 168-169