リーダーシップ研究においてフォロワーの視点からのアプローチに諸研究、具体的にはリーダーシップの相互作用アプローチ、フォロワーのリーダーシップ認知、暗黙のリーダーシップ論、リーダーシップの幻想という主要な4つのアプローチの先行研究を渉猟し論文に体系化した。 その結果から、フォロワーシップの重要性が導き出され、フォロワーシップに関連する諸研究を渉猟し、そこからフォロワーの視点からのリーダーシップ研究の知見を踏まえたフォロワーシップ尺度を開発した。 フォロワーシップの尺度に関しては、特性を図るだけではなく、行動特性を決定づける主要な要因として時間展望の概念に着目し、フォロワーシップのスタイルと時間展望の概念を測定する尺度を開発した。 フォロワーシップ尺度の測定については、パイロット段階ではあるが実施するところまで進捗した。ただし、調査分析は今後になる。 具体的な研究実績としては、先行研究を渉猟した論文として、関西大学商学論集に「暗黙のリーダーシップ理論がフォロワーのリーダーシップ認知に及ぼす影響」、「リーダーシップの幻想に関する研究の発展と展望」の2本を発表した。学会発表としては、国際時間展望学会において「Testing the Zimbardo Time Perspective Inventory: Japanese Validation Study」を神戸大学の高橋教授、滋賀大学の服部准教授と共同で発表した。また、書籍として日本実業出版社より「最強のリーダーシップ理論集中講義」という一般社会人や学生を対象としたリーダーシップの解説本を出版した。
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