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2010 年度 実績報告書

エネルギーモニタリングシステムを利用したコミュニケーションに関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 22730331
研究機関東京大学

研究代表者

八木田 克英  東京大学, 生産技術研究所, 特任研究員 (00287814)

キーワード消費者行動 / 省エネ行動 / 環境コミュニケーション / エネルギーコミュニケーション
研究概要

生活者の省エネ行動を促進するためのコミュニケーションにおいて,エネルギー消費量の見える化に効果があったとする先行研究は多い。しかし,どのような内容を,どのような受け手に対して実施することがより効果的であるかに関する議論が薄く,単純に情報をフィードバックするだけで人の行動変容を期待することにも限界があると考える。そこで,本研究では見える化内容と受け手との関係性を考慮し,より効果的なコミュニケーション方法を明らかにすることを目的として,エネルギー消費量を実測し,実際にフィードバックして検討を行った。初年度の平成22年度は,エネルギー消費量の見える化に関する国内外の先行研究を行い,仮説の導出を行うとともに,仮説検証のための実フィールドを確保し,エネルギー消費量の実測とともに実際に家庭用エネルギー診断を実施し,コミュニケーションの短期効果の検討を行った。
その結果,コミュニケーション効果を行動実践度など質問紙によって計測した結果から捉まえると,コミュニケーションによって行動変容が生じやすいのは,普段から省エネ行動に対する意識が高く,省エネ行動を普段から実践している受け手であった。そして,このような受け手は,コミュニケーション実施前より,既にエネルギー消費量が小さい傾向があった。行動変容が生じにくい受け手,すなわち普段からエネルギー消費量の大きい受け手は,省エネ行動に対するコスト負担感や家族規範の影響が強いことが示された。またエネルギー消費量の見える化で示す内容として,消費量の過多を示すことは必ずしも重要ではないことも示された。
これらより,普段から省エネ行動を積極的に取り入れているような受け手に対しては,従来から行われているようなコミュニケーション方法で十分な効果があると考えられるが,普段から消費量の多い家庭においては,訴求方法の検討が必要であることが明らかになった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] 消費者心理からみた見える化の可能性-パーソナルインタビューからの示唆-2010

    • 著者名/発表者名
      八木田克英
    • 雑誌名

      日本エネルギー学会誌

      巻: 89(7) ページ: 639-648

  • [学会発表] エネルギー消費行動に影響を与える見える化要素の検討2011

    • 著者名/発表者名
      八木田克英, 岩船由美子
    • 学会等名
      エネルギーシステム・経済・環境コンファレンス
    • 発表場所
      砂防会館
    • 年月日
      2011-01-26
  • [学会発表] エネルギー消費行動に影響を与える見える化要素の検討2010

    • 著者名/発表者名
      八木田克英, 岩船由美子
    • 学会等名
      第19回日本エネルギー学会大会
    • 発表場所
      工学院大学
    • 年月日
      2010-08-03

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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