乗合バス事業の費用と規模の関係について、規制緩和の影響も踏まえながらデータで分析を行った結果からは、規制緩和が効率性には大きな影響を与えなかったという結果を得たほか、平均的な費用水準からみて小規模事業者の効率性の悪さが証明された。実際、交通事業者の経営行動でも規模の縮小から拡大の方向に向かっており、地方交通の維持に関して適正な規模が必要との研究成果を得ている。 乗合バス事業者の実態調査からは、規制緩和による競争促進の効果が必ずしも望ましい方向に表れていないほか、本業とは別の事情での経営破たんが数多くみられ、再建に当たってはグループ化やM&Aなどの新たな経営形態が見られることが整理された。
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