研究概要 |
本研究は,消費者の廃棄・処分に関わる行動を消費によるアイデンティティ形成の視点から分析を行った。まず,研究1として既存研究のレビューをもとに消費者の廃棄・処分行動を消費者のアイデンティティ形成の視点から理論的に検討し,消費者の廃棄・処分過程おいて消費者はアイデンティティ形成意識を要因として(1)自己イメージの転換,(2)新所有者とのアイデンティティの共有,(2)独自の自己イメージの構築という行動をとるとこを明らかにした。研究2では,購買・使用時に抱くアイデンティティ形成意識が,消費者の処分の意思決定の契機に異なる結果を及ぼすことを明らかにした。研究3においては,リサイクルや寄附になどによる参加型の処分行動は,消費によるアイデンティティ形成意識と深い関わりをもつが,消費者の持つ倹約志向によってその参加意向がことなることを明らかにした。
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