本年度は、業績報告と企業の内部活動状況の調査に関して、調査分析方法の検討、実証的分析を実施する際に必要となるモデリング、データベースの作成および一部調査の実施を行った。より具体的には、企業の財務健全性の維持という観点から、その他包括利益情報と企業の投資活動および資金調達活動の関係について調査・分析を行った。 この調査・分析による発見事項として、①その他包括利益項目情報は、企業の財務健全性という観点からは有用な情報内容を有していること、②企業はその他包括利益項目に係わる企業活動のベクトルを調整することでも、財務健全性を保持しようとしていることが分かった。 この成果については、本年度の会計研究学会の全国大会にて報告し、雑誌『会計』に掲載されている。
|