24年度は4月~6月、11月~3月に小学校にて継続的・教科横断的に参観・ビデオを用いたフィールド調査を行った。また10月~11月に中学校でメディアを活用した授業のビデオデータを収集した。収集したビデオデータは、動画ソフトで整理・電子データ化し、個人情報を排除し転記して相互行為分析のためのデータを作成した。 また収集・整理した事例をもとに、研究協力者と一斉授業の会話の進行の特徴について研究会等で報告し(5月、9月)、メディア利用の利点や指導上の難しさなどについても中学校の協議会において報告した(3月)。さらに、第85回日本社会学会大会テーマセッション個人報告「授業実践における教師の課題解決と判断基準」において、教員研修や教員養成において授業実践における教師の課題解決の具体的な方法に焦点を当てていくことの意義について論じた。 本研究は研究計画の変更により本年度で最終年度となるが、前年度申請にて採択された共同研究において、研究の一部が引き継がれる予定である。本年度において、一斉授業にとどまらない様々な学習活動を含む事例集を作成できたことは、次年度以降の共同研究において大変意義があると考える。
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