本研究では滋賀県長浜市の長浜曳山祭、及び山口県上関町祝島の祝島神舞の 2 つを主な研究対象として地域の伝統的祭礼 ・ 芸能がどう再編成されたかを明らかにした。 伝統的な商家町で、90 年代から観光化した長浜における前者については、 祭祀組織 (山組) と囃子保存会を中心に、自治体 ・ 観光協会、 観光産業や商工会・ 青年会議所との関係から祭の再編過程を明らかにした。後者については原発への賛否をめぐる中止と原発反対派による復活、また島出身者や島外からの移住者の参加の中で、いかに祭礼が再編成されたか分析した。
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