アーレントの全体主義論の独自性を明らかにすることが研究の第一の目的である。それによって、『全体主義の起原』以降の、『人間の条件』をはじめとする彼女の著作の主要概念である、「活動」、「競技精神」、「多数性」、「始まり」、「ノモス」、「連帯」などが内包する意味内容を、テキストを忠実に読解することによって明確に定義し、アーレントの思想の体系化を目指した。学会発表、論文は以下のとおり。”H. Arendtにおける「社会問題」”、”Hannah Arendtの思想における『全体主義の起原』の意義”、”哀れみと親密圏”、”ハンナ・アーレントにおける「公開」”。
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