研究概要 |
介護福祉士のキャリア開発は,所属する組織において上司や先輩から受けるOn The Job Trainingが中心であり,体系的,計画的な研修体制は諸についたばかりである。現状では,自身のキャリアイメージを描けないことが課題であり,高い離職率を呈す一つの原因であるとも考えられている。 介護現場のニーズに沿ったケアを提供できる介護福祉士を目指し,仕事へのやりがいや達成感を得られる評価方法の確立,目指すべき将来像の明示と職場定着に向けた研修体系の整備が必要である。 初年度は,A県介護福祉士会会員を対象に調査を実施し,介護福祉士のキャリア形成の実態を把握した。その結果,職場内研修の実施頻度は月に1~4回程度が多く,初級・中級・上級と勤続年数やキャリアによりグルーピングし,研修委員会や教育委員会が主催する計画的な研修が行われていること。研修内容は資格取得後年数により傾向に違いが見られることが明らかになった。しかし,研修効果を評価する取り組みは十分ではなかった。 そこで今年度は,臨床技能の習得度を評価する指標作成を目的とし,研究を行っている。現在、到達度評価尺度の作成手続きとして、1)到達度評価に関する先行研究をレビュー,2)操作的定義,構成概念,測定尺度等を整理している。
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今後の研究の推進方策 |
臨床技能の習得度等について評価尺度の作成を試みる。先行研究,先駆的事例や他専門職の評価システムをレビューし,尺度の妥当性,信頼性,使用可能性の観点から分析を行う。
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