地域福祉計画現場にかかわる3人の研究者のコミットメントに関して、文献調査やインタビュー調査、事例調査を用いて、比較分析を行った。その結果、各研究者は、(1)時代の要請に応じつつ、(2)現場のアセスメントを実施しながら、(3)コミットメントの成果を自分の研究枠組みの形成に活用していた。とくに、地域福祉のアセスメントの重点の置き方において、大きな差が現れ(小地域福祉・専門職・行政職員への重点)、同時にそのことが、各研究者の枠組みの差に結びついている。さらに、こうした研究者のコミットメントの経験は、新たな枠組みの形成を経て、地域福祉の大学教育教材に反映される可能性がある。
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