研究概要 |
本研究の目的は、米国で開発された「Hopkins Generativity Index」の日本語版を作成し、既存の尺度とあわせて比較検討することにより、日本の実情に即した高齢者・退職者世代向けの短縮版generativity尺度(次世代育成尺度)を開発することである。本年度は、(1)「Hopkins Generativity Index」を日本語に翻訳した。(2)因子分析により日本語短縮版の尺度原案を作成し、プリテストの実施と妥当性の検討を行った。(3)滋賀県長浜市の60歳以上の地域高齢者3,000人を対象とした無作為郵送調査を実施し、回収を終了した。郵送調査は2月に配布し、回収率の増加をねらった督促状の郵送も行った。3月末までに返信のあった2,187件中(回収率は72.9%)、本人による記入が2,092件(95.7%)、入院・入所・心身の理由により回答不可能が83件(26.3%)、回答拒否が12件(0.5%)であった。回答者の平均年齢は71.5歳(±標準偏差8.0)であった。(4)現在、本調査のデータ整理を開始したところである。今後は、本調査データを用いて、日本語短縮版generativity尺度と高齢者の健康指標(主観的健康観,抑うつ,QOL,身体機能,認知機能など)との関連について分析を進めていく予定である。
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