研究概要 |
本研究の目的は、米国で開発された「Hopkins Generativity Index」(全27項目)を参考に、わが国の世代間交流プログラムを評価できる日本語短縮版generativity尺度を開発することである。平成22年度、予備調査において日本語版および4項目4尺度(全16項目)の短縮版を作成した。同年1月、作成した4項目4尺度を用いて、本調査(無作為郵送調査)を実施した。滋賀県長浜市の地域高齢者3,000名を対象とした。有効回答数は、2092票(M:1114、F:878)、平均年齢は71.8歳(±7.6)であった。 本年度は、本調査データの分析を開始した。①予備調査により作成した4尺度4項目の短縮版の探索的因子分析を行った結果、本尺度の適合度は良好であった(GFI=0.933、AGFI=0.904、 RMSEA =0.075)。②さらに、既存の改訂版世代性関心尺度(丸島 他)における「世代継承性」および改訂版世代性行動尺度における「世代継承性承行為」との併存妥当性を確認した。③本尺度と高齢者の健康指標との関連を分析した結果、GDS尺度、自尊心尺度および老研式活動能力指標との相関がみられた。今後も詳細な分析を進めていく予定である。
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